週刊 日本を歩く

管理人が日本で見つけた物をフリージャンルで紹介します。 「週刊」と銘打ってはいますが、更新頻度はまちまちです。 日毎もあれば月毎になることもあります。 なにはともあれ、お付き合いください。

旧妹背牛村役場と道の駅「鐘のなるまち・ちっぷべつ」 旅の始まり

さる夏の連休、祖父の形見の一眼レフを片手に道北を目指した。

 

主目的は日本最悪の獣害事件現場とされる「三毛別」の現地訪問と、

北海道最北端にして日本最北端の地である宗谷岬」の到達だ。

それらを中心に記録に収めながら、日本海沿岸の所謂「オロロンライン」を北上した。

カメラの練習も兼ねて主目的以外の事物も随所で撮影したので、それらを今後の記事で列挙していく予定である。

 

なお、メインの三毛別と宗谷岬以外はある程度まとめた形でのアップになると思われるが、ご了承いただきたい。

 

 

……で、さっそく最初に見つけたのがこちらの妹背牛郷土館(旧妹背牛村役場)である。

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自宅を出発して幾つかの街を抜け、突然目の前に現れた物件であった。

 

 

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明治期フランス風ということで、シンプルながらも洒落たデザインだ。

 

横の説明碑によると、元の建物が完成したのは1931年。

しかし現在の建物は新庁舎が1985年(昭和60年)に完成したときに、記念に復元されたものだそうだ。

写真二枚目の奥に見える白っぽい建物が新庁舎。

 

 

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開館日や展示物については以下のリンクを参照のこと。

北海道-妹背牛町ホームページ|スポーツ・文化・教育 | 文化施設 | 郷土館

当日は休館日かつ休日であったため、申請して開けてもらうことも不可能であった。

 

 

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妹背牛町を過ぎ、次の町へと向かう。

ちなみに北海道の平野部は写真のような景色がほとんどだ。

山間の広大な田園地帯の間を走り、町から町へと移動する。

これは細い道路での撮影だが、大きい道路を通るにしても、北海道で長距離移動の際は

早めの給油・トイレ休憩を心がけたほうが良い。

 

 

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続いて見えてきたのは、秩父別町の道の駅「鐘のなるまち・ちっぷべつ」だ。

 

 

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大きなベルのついたアーチと、高い時計塔が訪問者を出迎えてくれる。

 

 

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敷地内には温泉&宿泊施設の秩父別温泉「ちっぷ・ゆう&ゆ」がある。

「ゆう(遊)&ゆ(湯)」といった意味合いだろうか。

近くには公園、体育館、陸上競技場などもあり、体を動かした後に温泉でさっぱりできそうだ。

 

日帰り入浴も可能で、大人500円(子供250円)とリーズナブル。

ただし新千歳空港から電車(または車)で1時間45分と、道外からの来訪者にはちょっと遠く感じられるかもしれない。

※なお北海道出身者にとっては「ちょっと遠いかな」くらいの印象。

 

とはいえ、北海道の田舎町でゆったりと温泉と料理に癒やされたい方にはオススメだ。

秩父別温泉ちっぷ・ゆう&ゆ|北海道観光|温泉宿|YOU 湯|お風呂

 

 

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どうやら時計塔に入れるようで、せっかくなので登ってみた。

 

 

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連休で思いのほか来訪者も多かったが、ほとんど時計塔に注目する人はいなかった……。

 

 

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そもそもは街の開基100年を記念して建てられた塔だ。

北海道にはこのような「百年記念塔」が数カ所あり、このあと訪れる稚内市にも建っている。

 

 

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玄関の戸を開けてすぐの様子。

中央に螺旋階段があり、これを登って展望室まで行く。

 

 

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ベンチの下のガラス窓はタイムカプセルの覗き窓だったが、ご覧のように曇りまくっていて何も見えなかった。

当日は晴天で気温も高かかったうえに、塔内の窓はマイマイ蛾の侵入を防ぐために開放厳禁だったため、その影響もあるのかもしれない。

 

 

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仕方なく汗を拭きながら、なかばサウナと化した時計塔を登ってゆく。

 

 

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もう何周したか。

最上部の手前だけ一時的に平らになっている。

あともう少しだ。

 

 

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そしてついに展望室に到着。

 

 

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願いの叶う「しあわせの鐘」。

せっかく登ったのだ。ここは大願成就と行こうじゃないか。

 

 

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5回に合わせて引いてみたが……まったく言うことを聞かない!

ロープの取り付け方が悪いのか、軽く引いてもほとんど揺れず、鳴らすために強く引くと今度は重い鐘が止まらなくなる。

 

結果「コン……ガコン……ガン、ガン、ガコーン……ガコーン、ガーン(以下略)」。

 

……願いがたくさん叶いそうだ。

 

 

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思い出記録帳にはコメントが残っている。

度々訪れる人はいるようだ。

 

 

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窓には職員の悲痛な叫びが記されている。

 

 

以下に眼下の景色をいくつか。

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気になったのはこちらの景色。

時計塔が街で最高のランドマークかと思いきや、消防署の塔がほぼ同じ高さという意外な結末。

 

時計塔のアイデンティティがやや薄れる気がするが、消防署の心粋なオマージュなのかもしれない。

 

 

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展望室から下を覗く。

あとはここを下るだけだ。

 

 

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時計塔の街を離れ、旅路はさらに北へと向かう。